2015年11月30日月曜日

何なんだよ、「歴史戦」ってのは??

なんか、恰も、「我に正義あり。キリッ」みたいな呼称だ。
自分らこそが、内外の、「理不尽な歴史認識」に、敢然と立ち向かう愛国者の戦列であるとでも言いたげだ。

しかし、こいつらは、これまで歴史学が獲得してきた一定の知見を、浅薄な「自尊心」によって否定したい、馬鹿げた反知性主義者どもだ。
悲しいのは、自分らの歴史歪曲を、辛抱強く国際的に訴えていこうとしていることだ。
それが、通用すると、どうやら本気で思い込んでいることだ。
しかし、気の毒だが、それはとても無理だ。

他国の土地で、ひどい行いをしたという歴史的事実は、否定しようにもしようがない。
あらゆる証言、公文書、日記等で、それは明らかすぎるほど、明らかになっている。
そのことを痛切に反省し、二度と繰り返さない姿勢を見せてきたことで、日本と日本人は、国際社会で信頼をかち得てきた。尊敬を、あつめてきた。
日本人であることを自負したいなら、その面で、するべきだろう。
しかし、自公政権がやろうとすることは、まったくの真逆でしかない。


自民党外交再生戦略会議(議長・高村正彦副総裁)がまとめた決議案の全容が19日、判明した。国際テロリズムの脅威や慰安婦問題など「歴史戦」に対抗できる強い外交基盤を構築するよう求めている。具体的には、東京五輪・パラリンピックが開催される2020(平成32)年を念頭に、外務省の定員を現在の5869人から英国並みの6500人に大幅増員させることなどを主張。自民党政務調査会の了承を経て、近く安倍晋三首相に提出する。
 決議案は、伊勢志摩サミット(主要国首脳会議)が開催される来年を「わが国のプレゼンスを向上させ、『地球儀を俯瞰(ふかん)する外交』を一層強力に推進する好機」と説明。靖国神社参拝や慰安婦問題で中国や韓国が仕掛ける「歴史戦」をにらみ、戦略的対外発信力を強めることを求めている。

なにが「地球儀を俯瞰する外交」だ。
笑わせないでもらいたい。
たんに、過去の所業を消し去りたい、認めたくないという、究めて卑怯未練な、不純な動機を、エラソーなそれらしい言葉に置き換えるなよ。
そのために、公務員を増やして、国民の血税を無駄遣いしようともくろんでいる。
ふざけるな、と言いたい。

(次回につづく)


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